こんにちは!「水分活性」に関する連載、第2回です。

今回は「”自由水”と”結合水”」について解説していきます!

 

前回の記事で、食品の保存方法には「水分量そのもの」を減らす方法と「微生物が利用できる水の量」を減らす方法があるということを解説させて頂きました。

「微生物が利用できる水」とはいったいどういうことなのでしょうか?

食品の中にある水は、「自由水」と「結合水」に分けられます。

「自由水」とは分子が動き回ることができる水のことで、0℃で凍結したり、100℃付近で気化したりすることができます。微生物はこの「自由水」を利用して繁殖します。

一方で「結合水」は、分子が自由に動き回ることができない水です。

分子が食品中の他の成分と結びついているため、0℃でも凍結せず、高温でも気化し辛い水になっています。微生物は、この水を利用して繁殖することはできません。

要するに、

「自由水」=微生物が繁殖できる水

「結合水」=微生物が繁殖できない水    ということです。

同じ水分量の水であっても、「自由水」「結合水」の割合で微生物が繁殖しやすいかどうかが左右されます。

食品に食塩や砂糖を少し加えると腐敗しづらくなるのは、食塩や砂糖が「自由水」と結びついて「結合水」となり、微生物が利用できる水分が減ってしまうためです。

 

この食品の中の「自由水」「結合水」の割合を測る指標が、「水分活性」です。

次回はいよいよ「水分活性」についてもっと詳しく解説していきます!